横スクロールのゲームは、王道といえるほど沢山あります。
子供の頃、あれの強制スクロールするステージが苦手でした。
ゲーム的に不得手だったわけではなくて、恐ろしかったのです。
マイペースが禁じられたなか、次々と判断を迫られていく感覚が不快でした。
アイテムを取ったり、たまに残機が増えたら少し安心したりして。
使えるものは全て使い果たして、ようやく旗に辿り着いたあとは、暫くステージ選択画面から先へ進めませんでした。
僕がそうしたいと思うまでは、そうならない静止した画面。
あの選択画面の安堵感から抜け出せなくなっていたことを今でも覚えています。
ステージをクリアした果てには、お姫様を救出することで物語の幕を閉じるはずです。
さあ、僕らが時間に流された果てに見える景色とはどのようなものでしょうか。
あの、いかにも幸せそうなエンディングではありません。
ホーム画面に戻されて、それで電源を落とした時のあの暗面です。
生まれたばかりのまっさらな僕らの体は、その時からゆっくりと朽ちていきます。
恐ろしい時の流れに押しやられながら、悲しみを集めるのが僕らなのです。
苦しいばかりが人生ですが、まあ、それはもう良いのです。
ジャンプして、踏んづけて、燃やして、凍らせて、それでいいのなら。
僕はそれで納得しました。
それでいて、幸福の取り扱いには困りっぱなしなのです。
そういえば、取ったって意味のない重複したアイテムをわざわざ取りに行っていました。
別のアイテムに切り替えるのにも躊躇っていました。
今もこうして、なんとかより良い未来を思索していますね。
悲しみに生きるとは簡単ですが、幸福に生きるとは実に難しいでしょう。
配管工のように用意された、たった一つのエンディングがあるわけではないので。
風を残す